カジノ低迷長期化のマカオ、GDPマイナス25%=今年1〜9月期

マカオ政府統計調査局は11月30日、今年(2015年)第3四半期(7〜9月)の域内総生産(GDP)を公表。実質GDPはマイナス24.2%となり、第2四半期に記録したマイナス26.4%から2.4ポイント良化した。

今年1〜9月期ではマイナス25.0%、また、昨年第3四半期以降、5四半期連続のマイナスとなる。

同局では、GDPが縮小した主要因としてサービス輸出の大幅減を挙げている。特に、ゲーミング(カジノ)サービス輸出の前年同期比37.4%減、その他ツーリズムサービス輸出の15.3%減が目立った。内需についても成長鈍化が見受けられ、わずか0.7%の増にとどまっている。

カジノ税がマカオ政府の歳入の約8割(2014年実績)を占めるなど、ゲーミング(カジノ)産業はマカオ経済の屋台骨といえる存在。マカオ全体の月次カジノ売上は、昨年6月から今年10月まで17ヶ月連続で前年割れ、今年1〜10月の累計でも35.5%減となっており、低迷が長期化の様相を呈している。マカオのカジノ売上減の理由として、中国本土富裕層を中心としたハイローラーと呼ばれるVIPカジノ客の流出が指摘されている。

マカオの大型IR(統合型リゾート)集積エリア、コタイ地区の夜景(資料)=2015年3月(写真:GCS)

マカオの大型IR(統合型リゾート)集積エリア、コタイ地区の夜景(資料)=2015年3月(写真:GCS)

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