マカオカジノ大手MGMチャイナが大幅減収減益…15年通期=新IR開業時期の先送りも発表

世界最大のカジノ売上を誇る都市として知られるマカオだが、今年(2016年)1月まで月次カジノ売上が20ヶ月連続で下落するなど、低迷が長期化している。

マカオのカジノ経営ライセンスを保有する6社の一角で、マカオ半島新口岸地区にIR(統合型リゾート)MGMマカオを展開するMGMチャイナホールディングスは2月18日、昨年通期(2015年1〜12月)の業績を発表。売上高は前年から33%減の172億香港ドル(日本円換算:約2499億円)、利益は45%減の31億ドル(約450億円)にとどまった。

昨年、マカオでは新規IR(統合型リゾート)やホテルの開幕が相次いだ。同社のプレスリリースによれば、昨年のマカオのカジノ売上はマカオ全体で34%減、マカオ半島部で38%減だったことから、同社の売上のマイナス幅は市場平均を下回る水準にあり、安定したパフォーマンスを維持した証左だとした。

また、同社が240億香港ドル(約3488億円)を投じてコタイ地区で開発を進める新IRプロジェクトの開業予定時期について、当初の「今年第4四半期」から「来年第1四半期末まで」に先送りする決定を下したことも明かした。理由は市況及び他陣営による大型IRの開幕予定時期との兼ね合いとのこと。今年は、ウィンマカオが6月にウィンパレス、サンズチャイナが9月にパリジャンマカオをそれぞれオープン予定とアナウンス済み。

MGMチャイナがマカオ・コタイ地区で開発を進める新IR建設現場の様子(資料)=2015年8月—本紙撮影

MGMチャイナがマカオ・コタイ地区で開発を進める新IR建設現場の様子(資料)=2015年8月—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府統計・センサス局は9月26日、今年(2024年)8月及び1〜8月の商品貿易統計を公表。…
  2.  澳門海關(マカオ税関)は9月26日、各イミグレーション施設でリスク管理システム及び最新設備を用い…
  3.  世界観光機関(UNWTO)は毎年9月27日を「世界観光の日(ワールドツーリズムデー)」としている…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は9月27日、今年(2024年)6〜8月期の雇用統計を公表…
  5.  マカオにとって最大の旅客ソースにあたる中国本土で大型連休(10月1〜7日の7連休)となる国慶節ゴ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年10月号
(vol.136)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun