急死のザハ・ハディド氏デザインのマカオの新カジノホテル、工事継続=2018年開業予定
- 2016/4/5 11:27
- 産業・経済
東京・新国立競技場の当初案をデザインしたことで日本でも知名度が高い女性建築家、ザハ・ハディド氏が3月31日に米国で急死したニュースは記憶に新しい。死因は心臓発作、65歳だった。
ザハ氏はイラク・バグダッド出身。1980年、英国・ロンドンに建築設計事務所、ザハ・ハディッド・アーキテクツを設立。その作風から建築界では「曲線の女王」などと称され、世界各地で数々の受賞経験を持つ。
実は、マカオにもザハ氏がデザインを手がけ、現在進行形で建設工事が行われている建物が存在する。コタイ地区にあるカジノIR(統合型リゾート)シティ・オブ・ドリームズ マカオの5番目のホテル棟だ。2014年3月に発表された計画概要によると、40階建て、総フロア面積15万平米、客室数780室、飲食、スパ、カジノ、イベント会場などを併設する5つ星ホテルで、開業予定は2018年とのこと。
ザハ氏の急死が同プロジェクトに与える影響が気がかりだ。
マカオの日刊英字経済紙マカオビジネスデイリーが4月3日付電子版で報じた記事によれば、シティ・オブ・ドリームズ マカオの運営会社、メルコ・クラウン・エンターテインメントの広報担当者は同紙の取材に対し「我々はザハ氏の急死の報を受け深い悲しみに包まれるとともに、ザハ氏のご家族、ザハ・ハディッド・アーキテクツのスタッフに対して心からのお悔やみを申し上げます」とした上、「すでにデザインは完成しており、今後もザハ・ハディッド・アーキテクツをはじめ、その他のプロフェッショナル、ゼネコンなどと密に連携しながらザハ氏が遺した偉大な仕事を継続し、マカオのアイコン的存在となるような新ホテルを計画に沿って作り上げていく」とコメントしたとのこと。