香港当局がPHSを禁制品に…単純所持もNG、最大72万円の罰金及び禁錮2年の可能性=5月10日から

香港を訪れる日本人旅客数は毎年およそ100万人に上り、アジア有数の人気デスティネーションのひとつとして定着している。ビジネスやレジャーで香港を訪れたことがある、訪れる予定があるという方も多いはずだ。

実は、香港では今年(2016年)5月10日から「PHS機器」が禁制品となることが決まっている。日本で使用している機器の持ち込みも含めた単純所持も違反となり、最大5万香港ドル(日本円換算:約72万円)という高額な罰金や収監の可能性もあるため、PHSユーザーが香港へ渡航する際には十分に気をつける必要となる。

そもそも、なぜPHSが禁制品になるのだろうか。香港政府通信事務管理局弁公室によれば、PHSは日本で発展した通信技術で、香港でも1997年に導入されたが、普及が進まなかったとのこと。すでに香港市場においてPHS機器が販売されなくなり久しく、割り当て周波数(1895~1906.1MHz帯)を他サービスで有効利用するため、同局は2013年4月にPHS機器のライセンス免除撤廃を決定。2013年5月10日からPHS機器の輸入及び販売が禁止となり、使用については猶予期間が今年5月9日までと設定された。近日、猶予期間終了が近づいたことを受け、同局及び観光局が市民、旅客に対してあらためて注意を呼びかけている。

香港のテレコミュニケーション条例(第106章)の規定は下記の通りとなっている。
・PHS機器違法輸入:最大罰金2万5000香港ドル(約36万円)及び禁錮12ヶ月
・PHS機器違法販売:最大罰金5万香港ドル(約72万円)及び禁錮2年
・猶予期間終了後のPHS機器違法所持または使用:最大罰金5万香港ドル及び禁錮2年

香港政府通信事務管理局による啓発ポスター

香港政府通信事務管理局による啓発ポスター

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