マカオのたばこ輸入量8割減…16年1〜5月累計=大幅増税で

マカオでは、昨年(2015年)7月にたばこ消費税の増税が実施された。具体的には紙巻きたばこ1本あたり0.5パタカ(日本円換算:約6.7円)から1.5パタカ(約20.1円)へ3倍増となり、マールボロやメビウスといった主要銘柄の1箱あたりの小売価格は30パタカ(約402円)から50パタカ(約669円)に引き上げられた。

たばこ消費税の増税と同時に、海外(中国本土、香港、台湾を含む)からの免税持ち込み範囲についても、従来の紙巻きたばこを現状の100本(5箱)から19本、葉巻を10本から1本、刻みたばこは100グラムから25グラムとする大幅な縮小が図られた。内外価格差を利用した安いたばこの流入を防ぐべく、税関でのチェックも強化されている。

マカオ政府保安庁長官事務所は7月21日、マカオ立法議員からの質問に対する書面回答の中で、今年(2016年)1〜5月のたばこ輸入量について、前年の同じ時期から82%の大幅減となる348万箱にとどまったとする最新データを明らかにした。同事務所では、今回の結果について、たばこ消費税の増税による効果が現れたことの証左だとしている。

また、免税範囲を超えるたばこを無申告でマカオに持ち込むことは違法行為にあたることから、税関当局が各イミグレーション施設における所持品検査を厳格に実施しているとのこと。増税後の昨年7月14日から今年6月20日までの間、1690件のたばこの密輸入事案があったといい、紙巻きたばこ168万本、葉巻392本、刻みたばこ10.82キロを押収したとした。

マカオのカジノ施設のマスゲーミングフロア(平場)に設置されている喫煙ルーム(資料)=2015年5月—本紙撮影

マカオのカジノ施設のマスゲーミングフロア(平場)に設置されている喫煙ルーム(資料)=2015年5月—本紙撮影

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