マカオ、19年2月のインバウンド旅客数354.6万人…対前年15.5%増=春節多客期、港珠澳大橋開通効果も
- 2019/3/22 13:38
- 産業・経済
近年、訪マカオ旅客数は安定的な右肩上がりで推移している。マカオ政府統計調査局は3月22日、今年(2019年)2月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表した。
今年2月のインバウンド旅客数は前年同月から15.5%、前月から3.5%のそれぞれ増となる354万5701人(延べ、以下同)だった。
同月前半には、年間最大の多客期のひとつに数えられる春節ゴールデンウィークがあった。
今年2月のインバウンド旅客全体のうち、宿泊を伴う旅客は前年同月から8.2%増の151万0178人、日帰り旅客が21.5%増の203万5523人。全体に占める日帰り旅客の割合が57.4%にまで上昇したことを受け、旅客の平均滞在時間は前年同月から0.1日短い1.0日に。宿泊を伴う旅客に限ると2.1日、日帰り旅客は0.2日で、それぞれ0.1日の減だった。
国・地域別で最多だったのは中国本土旅客で、前年同月から11.9%増の255万9144人。個人旅客に限ると4.2%増の146万2724人。中国本土旅客が全体に占める割合は72.2%。
その他の国・地域では、人数が多い順に香港が31.1%増の65万8030人、韓国が20.3%増の8万6179人、台湾が3.7%増の8万2579人、フィリピンが59.1%増の3万1570人、日本が9.3%増の2万1771人。
入境ルート別では、港珠澳大橋が加わった(昨年10月24日開通)こともあり、陸路が30.3%の大幅増となる257万9704人。内訳は、マカオ半島北部の關閘が8.1%増の176万7635人、港珠澳大橋が全体の19.7%にあたる50万8709人。一方、港珠澳大橋という新たな競合ルートが現れたこともあり、海路は23.7%減となる63万4556人にとどまった。空路は23.5%増の33万1441人。
今年1〜2月累計の訪マカオ旅客数は前年の同じ時期から19.9%増の697万0827人。宿泊を伴う旅客は9.5%増の315万1546人、日帰り旅客は30.2%増の381万9281人。国・地域別では中国本土旅客が20.1%増の506万3638人で、全体の72.6%を占めた。その他の国・地域では、人数の多い順に香港が26.7%増の119万1770人、韓国が9.5%増の18万5642人、台湾が3.8%増の16万9439人、フィリピンが39.6%増の5万9016人、日本が10.3%増の5万2349人。
昨年通期のインバウンド旅客数は前年から9.8%増の3580万3663人で、前年に続き過去最多を更新。国・地域別で最多だったのは中国本土旅客で、前年から13.8%増の2526万0556人。中国本土旅客が全体に占める割合は70.6%だった。
なお、マカオのカジノ監理当局DICJが2月1日に公表した資料によれば、今年2月の月次カジノ売上は前年同月から4.4%、前月から1.7%のそれぞれ増となる253.70億マカオパタカ(日本円換算:約3477億円)で、インバウンド旅客数増による効果は限定的だったことが伺える。