米・マカオ連合がフィリピンのカジノ開発に名乗り、1200億円規模=セブ島など2ヶ所

米国の投資グループとマカオ拠点のカジノ関連企業による連合体が10億米ドル(日本円換算:約1200億円)を投じてフィリピンの2ヶ所にカジノIR(統合型リゾート)施設を建設する計画についてフィリピン当局と話し合いを行っているという。ロイターが報じた。近年、フィリピンではカジノ産業が急成長を遂げている。

マカオの主要日刊紙が4月11日付紙面でロイターの報道を引用して報じた内容によると、米国デンバーのコンサルティング会社リスクワイズ社傘下のサイノアメリカンゲーミングインベストメントグループとマカオでカジノVIPルーム運営などを手がけるのマカオリソーシーズグループの連合体が、フィリピンのリゾート地として知られるセブ島及び新空港建設予定地にあたるマスバテ島北部のナパヤワン島の2ヶ所に大型カジノIR施設を建設する計画を明かした。

サイノアメリカンゲーミングインベストメントグループのマイケル・フォックスマン社長によると、今回の計画には大手高級ホテルチェーンのバンヤンツリーがパートナーとして参加し、マリオットグループとも交渉を進めているとのこと。

フィリピンカジノ監理当局PAGCORのフランシス・エルナンド副総裁は、当該グループによる開発計画の意向があることは知っているが、当局はタッチしておらず、今はすでに決定している計画を進めるのみだ、と語ったという。

今回の米・マカオ連合によるカジノ開発計画は、首都マニラから遠く離れた位置であること、3年以内の営業開始を目標としていることなどから、実現可能性が高いとする見方もある。目下、マニラではラスベガスを模したエリアの中に米シーザーズエンターテイメント社、マカオのメルコ・クラウン・エンターテインメント社による大型カジノIR施設が昨年末、今年初頭に相次いで開業している。

豪金融大手マッコーリーは今年(2015年)1月に公表したレポートの中で、フィリピンのカジノマーケットの今後3年の成長率は20%、金額にして20億米ドル(約2400億円)規模に達すると予測している。

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

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