マカオの携帯電話契約数、人口の3倍に=インバウンド向けプリペイドSIMカード普及で

マカオ政府統計調査局が5月4日に発表した最新の通信統計によると、今年(2015年)3月末時点のマカオの携帯電話契約数が前年同期比11.1%増の184万7745件に達したという。実に人口の約3倍に相当する数字だが、なぜそういった現象が起こるのだろうか。

同局が今年3月に発表した人口統計によると、昨年(2014年)12月末のマカオの総人口は前年同期比4.7%増の62万4000人。携帯電話契約数の伸びが人口増加率をおよそ2倍上回った計算となる。

携帯電話契約数が人口を大幅に上回る背景には、SIMロックフリー端末とプリペイドSIMカードの普及が挙げられる。年間およそ3000万人を越える旅客が訪れる観光都市マカオでは、市内各所にプリペイドSIMカードの自販機が並び、スーパーやコンビニエンスストアの店頭でも容易にSIMカードを手に入れることができる。統計調査局の資料では、今年3月末時点の携帯電話契約数の64.6%をプリペイドSIMカードが占めたとしている。

マカオ、香港、中国本土は同じ中国でありながら、マカオは853、香港は852、中国本土は86という固有の国際電話の国(地域)コード番号を持ち、通信事業社も各地ごとに異なる。中国本土や香港からマカオを訪れた旅客が携帯電話を利用する場合、国際ローミング扱いとなり通信料が高額となることから、マカオ到着後にマカオの通信事業社が販売するプリペイドSIMカードを購入することが一般化している。

なお、マカオの今年3月末時点の固定電話契約数は前年同期比3.3%減の15万1951件、インターネット契約数は撞13.1%増の31万1283件。

マカオのプリペイドSIMカード(資料)—本紙撮影

マカオのプリペイドSIMカード(資料)—本紙撮影

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