香港国際空港、韓国からの到着便搭乗者に対する集中検疫開始=MERS水際対策強化

韓国でMERS(中東呼吸器症候群)の感染が拡大する中、香港特別行政区政府は感染者の香港への流入を防止すための水際対策強化に乗り出した。

香港政府は、6月5日から香港国際空港へ到着する韓国出発便の搭乗者に対する集中検疫をスタート。韓国から香港に到着する航空機を特定のスポットに駐機させ、搭乗者全員をバスでターミナルビルの45〜50番ゲート付近に設置した待合室へ移送した上、個別に体温計測や韓国医療機関の訪問歴に関する聞き取り調査を実施するというもの。もし発熱などの疑わしい症状が見受けられた場合、速やかに香港島にあるマーガレット病院へ搬送し、隔離及び検査を行うという。

香港衛生当局によると、空港における集中検疫は24時間態勢で実施し、医師1名、看護師2名、衛生検査官4名、健康検測員約100名を配置するという。実施初日にあたる6月5日の韓国からの到着便は20便、搭乗者は約5000人に上ったとのこと。

先月(5月)26日、MERS感染疑いのある44歳の韓国人男性(同月29日に感染確定)が韓国・ソウルから香港を経由して中国広東省恵州へ渡航した事案やこの男性と同じフライトに乗り合わせた密接接触者の韓国人女性2名の香港政府による隔離を拒否した問題などもあり、香港及び近隣地域のマカオでも衛生当局が中心となって水際対策を進めている。なお、マカオ国際空港では5月29日以降、韓国各地からマカオ国際空港へ到着するフライトについて、降機時に搭乗者全員に対する個別体温計測を実施している。

香港国際空港に駐機中の大韓航空機(写真はイメージ)=2014年2月—本紙撮影

香港国際空港に駐機中の大韓航空機(写真はイメージ)=2014年2月—本紙撮影

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