マカオ政府観光局、韓国で今夏開催予定の旅客誘致イベント見送りへ=MERS感染拡大で

世界遺産、カジノ、食文化といった独特の見どころを有するマカオは年間およそ3150万人(のべ、2014年実績)の旅客が訪れるアジア有数の観光都市として知られる。大中華圏と呼ばれる中国本土、香港、台湾からの旅客が大半を占めるが、それに次いで多いのが韓国だ。

マカオを訪れる韓国人旅客は近年増加傾向にあり、昨年(2014年)は前年比16.9%増の約55万人、今年1〜4月累計では前年同期比12.7%増の約21万人に達している。マカオ政府旅遊局(=観光局)でも、韓国を重点マーケットの1つとして積極的な旅客誘致キャンペーンを展開してきた。

マカオの政府系放送局TDMが6月8日夕方のラジオニュースで報じた内容によると、旅遊局のマリア・エレナ・デ・セナ・フェルナンデス局長は同日午後、今夏韓国で開催を予定していた観光客誘致を目的とした宣伝イベントについて、当地におけるMERS(中東呼吸器症候群)の感染拡大の状況を鑑み、見送る方向であることを明らかにしたという。

なお、マカオ政府衛生局は同日午後6時、韓国におけるMERSの感染拡大を受け、MERSに対する警戒レベルを「戒備(=警戒)」から「高度戒備(=高度警戒)」に引き上げたことを発表した上、市民に対して韓国への渡航自粛を呼びかけた。同局によると、毎日500〜700人が韓国からの直行便でマカオに到着するとのこと。

マカオを代表する観光名所の1つ、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)—本紙撮影

マカオを代表する観光名所の1つ、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある複合リゾート「リスボエタマカオ(澳門葡京人)」併設のショッピングアーケー…
  2.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  3.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  4.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  5.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun