マカオの財政黒字半減、カジノ税収大幅減響く=1-5月

マカオ政府財政局は6月12日、今年(2015年)1-5月の財政収支を公表。昨今のカジノ売上低迷を受け、カジノ税収が前年同期比35.4%の大幅減となる384.5億パタカ(日本円換算:約5947億円)にとどまったことが響き、歳入は33.8%減の464.2億パタカ(約7179億円)となった。

一方、歳出については49.4%増の211.4億パタカ(約3270億円)に膨らんでいる。歳出のうち、投資計画充当分が61.7%増の6.5億パタカ(約101億円)と増加幅が大きかったが、年度予算執行率は4.4%にとどまっている。

なお、財政収支は252.8億パタカ(約3910億円)のプラスだが、黒字幅は54.9%減。

マカオ全体の月次カジノ売上は、昨年6月から今年5月まで12ヶ月連続で前年割れとなっており、低迷が長期化の様相を呈している。今年1-5月の累計カジノ売上は前年同期比37.1%減。マカオのカジノ売上減の理由として、中国本土富裕層を中心としたハイローラーと呼ばれるVIPカジノ客の流出が指摘されている。

【資料】2015年マカオの月次カジノ売上(カッコ内は前年同月比)
・1月:237.48億パタカ=約3673億円(17.4%減)
・2月:195.42億パタカ=約3022億円(48.6%減)
・3月:214.87億パタカ=約3323億円(39.4%減)
・4月:191.67億パタカ=約2964億円(38.8%減)
・5月:203.46億パタカ=約3146億円(37.1%減)
>1〜5月累計:1042.89億パタカ=約1兆6126億円(37.1%減)
※データ出典:澳門博彩監察協調局

カジノ施設が建ち並ぶマカオ半島新口岸エリアの町並み(資料)—本紙撮影

カジノ施設が建ち並ぶマカオ半島新口岸エリアの町並み(資料)—本紙撮影

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