中国人、国内で爆買いしない?=中華圏時計小売大手の純利益78%減、第1四半期
- 2015/6/18 15:28
- 香港・大湾区
日本や欧米では、中国人観光客が高級ブランド品から家電、日用雑貨に至るまで「爆買い」と呼ばれる旺盛な消費をすることが大きな話題となっている。一方、中国のお膝元にあたる香港では、このところ特に高級品の売上が急速に落ち込んでおり、「ショッピング天国」のイメージは過去のものと報じるメディアもあるほどだ。
香港証券取引所メインボード上場企業で、中華圏各地で高級腕時計小売店を展開するオリエンタルウォッチカンパニーが6月17日に公表した今年(2015年)第1四半期の業績をみると、純利益は前年同期比78%の大幅減となる500万香港ドル(日本円換算:約7940万円)、売上高は11%減の31.1億香港ドル(約490億円)となった。
大幅減益となった要因について、同社では顧客消費志向の変化、同業者による過当競争を挙げている。
同社の地域別店舗数(第1四半期末時点)は中国本土が68、香港が13、マカオと台湾がそれぞれ3となっている。
なお、同社の競合にあたる大手各社の同期の業績についても、周大福ジュエリーグループの既存店売上高が26%減、六福グループが同22%減となっている。両社とも、中国本土富裕層がジュエリーの購入に対して慎重な姿勢となっていることをマイナス要因として挙げた。
中国人が日本や欧米で「爆買い」が発生する要因として、為替相場が円安・ユーロ安にあることが挙げられる。