FIFAが香港サポーターの中国国歌ブーイング事件を問題視
- 2015/7/11 12:59
- 香港・大湾区
先月(6月)、サッカーW杯ロシア大会アジア2次予選(C組)香港対ブータン戦(11日)及びモルディブ戦(16日)が香港の旺角大球場(モンコックスタジアム)で開催された。試合はいずれも香港が勝利したが、試合前の中国国歌「義勇軍行進曲」演奏時、香港サポーターで埋まった会場から大ブーイングが巻き起こったことについて、FIFA(国際サッカー連盟)が問題視していることがわかった。
マカオの政府系放送局TDMが7月10日夜のラジオニュースで報じた内容によると、FIFAが香港サッカー協会に対して今回の中国国歌ブーイング事件に関心を払うよう求めるレターを送付したとされる件について、香港サッカー協会は先週金曜日にこれを受け取ったことを認めたという。
また、香港サッカー協会はレターの内容について、観衆はいかなる場合でもフェアプレーの原則を尊重すべきであり、対戦相手のみならず味方のサッカー協会、代表チームについても同様であること、試合を主催するサッカー協会が観衆の行動に責任を持つこととした上、無観客試合や資格停止といった制裁措置の可能性にも言及があったとのこと。
香港サッカー協会は英国統治下にあった1914年に発足し、東アジアでは最も長い歴史を持つ協会として知られる。1954年のAFC(アジアサッカー連盟)創設メンバーで、同年FIFAにも加盟した。
なお、今回の2次予選ではそれぞれ別にサッカー協会が存在する中国と香港が同じC組に入り、9月3日(中国ホーム)と11月17日(香港ホーム)に対戦が予定されている。なお、組み合わせ決定後、中国サッカー協会が作成した香港戦の告知ポスターに、香港代表チームに所属する帰化選手に対する偏見と受け取られる表現があったことが物議を醸した。現在まで、香港が2試合を終え2勝(勝点6、得失点差+9)で首位、中国は1試合を終え1勝(勝点3、得失点差+9)で2位。