マカオの7月ホテル客室稼働率8割超=供給増消化、前年同月から下落も上半期平均上回る
- 2015/9/1 10:45
- 産業・経済
マカオ政府統計調査局が8月31日に公表した最新統計で、今年(2015年)7月の平均ホテル客室稼働率が前年同月から6.7ポイント減となる80.6%だったことが明らかとなった。ただし、前月との比較では6.7ポイント良化、上半期平均を上回るなど、改善も見受けらた。
客室稼働率下落の要因として、今年5月末に大型IR(統合型リゾート)ギャラクシーマカオ第2期及びブロードウェイマカオの開業に伴い客室供給が増えたこと、7月の訪マカオ旅客数が3.8%減だったことなどが挙げられる。
ホテル等級別の客室稼働率は、5つ星が前年同月から5.4ポイント下落の82.3%、4つ星が8.6ポイント下落の79.2%、3つ星が3.6ポイント下落の80.9%。
今年7月末現在、マカオで営業中のホテル数は前年同月から3軒増の102軒、客室数は同7.2%増の2万9900室あり、このうち5つ星ホテルが3軒増の30軒で、客室数は全体の66.6%を占める1万9900室。
今年7月のマカオのホテル宿泊客数は客室供給増を受け、前年同月比4.6%増の97.8万人(のべ、以下同)。内訳は中国本土旅客が1.1%減の60.7万人だった一方、香港旅客は44.6%の大幅増となる16.3万人だった。なお、日本旅客は5.2%減の1.2万人、韓国旅客は3.8%減の1.8万人。
昨今、ホテル各社は値下げプロモーションによる積極的な集客を打ち出しており、一定の需要喚起の効果があったものとみられる。
マカオ政府土地工務運輸局が8月30日に公表した資料によると、今年第2四半期時点で着工済みのホテルが22軒、計画段階のものが30軒あり、これら52軒の合計客室数が2万1100室に上るという。近い将来、マカオのホテル客室数は現在のおよそ1.7倍の5万1100室となる見通し。