マカオの9月カジノ売上32%減、復調は来年以降緩やかに=投資銀行予測
- 2015/9/16 9:34
- カジノ・IR
マカオのカジノ売上が昨年(2014年)6月から今年8月まで15ヶ月連続で前年割れとなり、長期化が低迷している。伝統的なローシーズンにあたる9月についても苦戦が続いている模様だ。
マカオの日刊紙澳門日報が9月16日付紙面で投資銀行各社による最新見通しを報じている。シティが業界情報を元に発表したレポートでは、9月2週目(9月1〜13日)のマカオの累計カジノ売上は78億パタカ(日本円換算:約1176億円)とのこと。1日平均では6.09億パタカ(約91.80億円)で、直前週の6.55億パタカ(約98.73億円)を下回ったが、8月の平均6.01億パタカ(約90.59億円)とほぼ同水準となる。ただし、例年ピーク期にあたる10月頭の国慶節連休が近づくことから、今後月末に向け出控えによるスローダウンが予想されるとし、同行では9月の月間カジノ売上予測を前年同月比32%減の175億パタカ(約2638億円)とした。
また、CLSAは最新レポートの中で、直近3カ年の総ゲーミング売上見通しについて2015年で4%、2016年で6%、2017年で5%のそれぞれ下方修正を行い、前年対比のカジノ売上予測を2015年が33%減、2016年が9%増、2017年が18%増とした。
同行がマカオのカジノ売上について来年以降緩やかな回復を見込む理由として、今年下半期以降に相次ぎ開幕を予定しているIR施設の存在が挙げられるという。同社アジア地区コンシューマー・ゲーミング業界研究部のアーロン・フィッシャーは投資家向けフォーラムにおいて、今年10月27日のスタジオ・シティに加え、来年のウィン、サンズチャイナ、ルイ13世、MGMチャイナが開発を進める新施設の開幕がプラスに作用し、業界の成長につながるとの見通しを示したとのこと。