マカオの企業別カジノ売上シェア、地元SJMが21.7%でトップ=9月、米国系サンズチャイナと半年ぶり首位交代

マカオ政府博彩監察協調局が10月1日に公表した資料によると、今年(2015年)9月のマカオの月次カジノ売上は前年同月比33.0%減の171.33億パタカ(日本円換算:約2574億円)で、月次カジノ売上は昨年6月から16ヶ月連続の前年割れとなった。

目下、マカオにはカジノ経営権(サブライセンス方式含む)を持つ6陣営が存在するが、9月の企業別カジノ売上では、地元マカオのSJMが21.7%のシェアを獲得し、ヴェネチアンマカオやサンズコタイセントラルといった大型IR(統合型リゾート)を複数展開する米国系のサンズチャイナから6か月ぶりに首位の座を奪還したという。マカオの日刊英字経済紙「マカオビジネスデイリー」が独自集計による結果として伝えた。

なお、9月首位となったSJMだが、前月からは0.1ポイントシェアを落としている。2位は21.3%を獲得したサンズチャイナだが、3.9ポイントと顕著なマイナスに。3位のギャラクシーエンターテイメントグループは前月と変わらずの21.2%、4位のメルコ・クラウン・エンターテインメントは1.0ポイントプラスの14.5%、5位のMGMチャイナは2.3ポイントプラスの11.2%で最下位脱出、6位のウィンマカオは0.8ポイントプラスの10.2%。上位がマイナス、下位がプラスとなり、6陣営間のシェア均衡がみられる1ヶ月となった。

なお、メルコ・クラウン・エンターテインメントが今年10月27日にスタジオ・シティ、来年(2016年)3月25日にはウィンマカオがウィンパレスの開業を予定しており、これら大型IRの登場によって、今後シェアが大きく変動する可能性もある。

SJMはグランドリスボアなどの大型カジノ施設のほか、中小規模のホテル内に多くの衛星カジノを展開している。2002年にマカオのカジノライセンスが対外開放されて以降、2014年まで13年連続で年間首位の座をキープしている。もともと約40年に渡ってマカオのカジノ経営権を独占していた企業が前身で、「マカオのカジノ王」と呼ばれるスタンレー・ホー氏(93)が会長を務める。

マカオ半島中心部に建つSJMホールディングスの旗艦カジノ施設「グランドリスボア」(資料)—本紙撮影

マカオ半島中心部に建つSJMホールディングスの旗艦カジノ施設「グランドリスボア」(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ・コタイ地区の統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオに併設する現地最大規模のウォーターパ…
  2.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで4月14日から20日まで卓球シングルスの国際大会「…
  3.  マカオ政府統計センサス局(DSEC)は4月17日、2024年マカオの環境統計を公表。同年のマカオ…
  4.  総合不動産サービス企業のJLL(仲量聯行)は4月17日、同社がマカオ・コロアン島の石排灣地区に位…
  5.  このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第1四半期(2025…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun