マカオ、禁煙外来受診3割増=たばこ値上げと免税持ち込み範囲縮小で

マカオでは、今年(7月14日)からたばこ消費税の増税に伴うたばこ製品の大幅値上げと海外からのたばこ製品の免税持ち込み範囲の縮小が同時実施されている。

例えば、マールボロやメビウスといった紙巻きたばこの定番銘柄では、1箱あたりの小売価格が30パタカ(日本円換算:約450円)から50パタカ(約750円)に。また、紙巻きたばこの免税持ち込み範囲についても、5箱(100本)から1箱未満の19本までとなっている。イミグレーション施設における携行品検査も強化され、高い罰金が科せられることから、内外価格差を利用することもできない状態だ。

マカオの政府系放送局TDMが10月10日夕方のラジオニュースで報じた内容によると、地元の禁煙及び健康増進普及団体、澳門戒煙保健会の歐家輝理事長は同局の取材に対し、今年1〜8月に禁煙外来を受診した人の数が前年同期比で約3割増となり、特に7月のたばこ製品の値上げ実施以降の増が顕著と語ったという。禁煙に取り組む人の中では35歳以上の男性が最も多く、たばこ製品の値上げや禁煙エリアでの喫煙に対する罰金が高額化していることがきっかけだったとのこと。

昨今の健康意識の高まりを受け、マカオでも室内公共エリアの禁煙化が進んでいる。マカオにおよそ30あるカジノ施設についても、ハイローラーと呼ばれる大口ギャンブラーを対象としたVIPルームは分煙だが、平場にあたるマスゲーミングフロアは喫煙ルームが設置した上で禁煙となっている。マカオ政府はVIPルームの禁煙化及びマスゲーミングフロアの喫煙ルームの廃止を含むカジノフロアの全面禁煙化を目標に掲げている。

マカオのカジノ施設のマスゲーミングフロア(平場)に設置されている喫煙ルーム(資料)=2015年5月—本紙撮影

マカオのカジノ施設のマスゲーミングフロア(平場)に設置されている喫煙ルーム(資料)=2015年5月—本紙撮影

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