自動車諸税引き上げ検討―台数抑制狙い
- 2012/12/12 9:39
- 社会・政治
現在マカオの路上を走る自動車数は20万台以上あり、さらに毎月1千台もの新車が加わっているという。道路面積が車輌増に追い付いていない状況となっているため、朝夕のラッシュ時などを中心に渋滞が頻発し、通勤・通学にかかる移動時間の増、環境汚染といった悪影響が出ている。マカオ政府交通事務局は、自動車の台数抑制狙った自動車諸税引き上げの検討を開始した。
マカオにおける自動車購入と使用に関する税金、駐車料金は他と比較して安価という。また、公共交通機関が未発達であることから、市民が利便性を求めて自動車での通勤や送迎を選択する状況。マカオ政府交通事務局は今年、学術機構に対し中国本土、シンガポール、日本、台湾、香港の現行税制を参考にした研究を委託。研究で車輌抑制を行い渋滞が解消した場合の経済効果などを探る。
駐車料金についても、公共駐車場で1時間あたり2~3パタカ、道路脇のパーキングスペースは30分1パタカ、または1時間1パタカと安価な設定。一部駐車場では入口付近の行列が渋滞の原因となっていたり、パーキングスペースが歩道を圧迫しているという指摘もある。公共駐車場は現行の一律料金設定からエリア別、時間別の変動制導入を、道路わきのパーキングスペースに関しても設置場所の見直しによる歩道の拡大などが検討される。
マカオで自動車を購入する場合の主な税金の参考例は下記の通り。一般的に自動車販売店の店頭では車輌税、ナンバープレート登録費用、初年度の車輌使用税を込みとした価格表示が行われている。なお、マカオでの車検は一般自家用車で新車から10年目。車検に関しても香港同様の6年程度に短縮する議論がある。
【新車購入時の車輌税】
・トヨタ「カローラ」1.5 GLi(A/T)
課税対象本体価格:126,000パタカ
車輌税金額:40,400パタカ
・トヨタ「プリウス」1.8 HYBRID(A/T)
課税対象本体価格:205,000パタカ
車輌税金額:36,625パタカ(環境優遇税制により73,250パタカから50%減税)
【ナンバープレート登録費用(初回車検込み)】
・一般自家用車:4,800パタカ
【車輌使用税(毎年)】
・排気量1,500CC以下:850パタカ
・同1,501~2,000CC:1,570パタカ
・同2,001~2,500CC:2,100パタカ
・同2,501~3,000CC:3,000パタカ
・同3,000以上:4,500パタカ