マカオ、サンズ系IR併設の大型モールがブランド品ネット予約サービス導入
- 2015/10/13 8:49
- 産業・経済
米カジノ大手ラスベガスサンズグループ傘下のサンズチャイナがマカオ・コタイ地区の大型IR(統合型リゾート)内に展開するショッピングモール「サンズショップス」がブランド品の事前ネット予約サービスを導入した。
サービス名は「クリック・トゥ・リザーブ」で、サンズショップスの公式ウェブサイトを通じて事前に商品を予約しておくことで、在庫がある場合に最大48時間取り置きができるというもの。なお、ネット通販ではなく、決済及び商品の受け取りはモール内の実店舗となる。こういった取り組みはマカオで初めてとなる
サービス導入にあたり、ティファニー、バリー、ジミーチュウ、フルラ、クワンペン、MCM、バング&オルフセンのサンズショップス限定商品が用意されるとのこと。
サンズショップスはいずれも館内通路で直結するヴェネチアンマカオ内の「ショップス・アット・ヴェネチアン」、ザ・プラザ内の「ショップス・アット・フォーシーズンズ」、サンズコタイセントラル内の「ショップス・アット・コタイセントラル」の3つのモールの総称で、総店舗数は650とマカオ最大規模を誇る。
マカオはフリーポートで消費税もないことから、特に中国本土旅客の間でショッピング天国として知られる存在。しかし、昨今の中国経済のスローダウン、反汚職キャンペーン、さらに、マカオの通貨パタカの為替レートが米ドルと連動していることから、人民元の相次ぐ切り下げや円安に伴う中国本土旅客の消費意欲の冷え込み、日本への流出など、マカオのリテール業が逆風に晒されている。中国本土旅客の「爆買い」に沸く日本とは対照的だ。
今回のサンズリテールによる事前ネット予約サービス導入も、巻き返し策のひとつと捉えることができる。