香港でフォーミュラE開催決まる、グランプリの街・マカオの反応は?
- 2015/10/21 15:48
- 産業・経済
昨年(2014年)スタートした電気自動車フォーミュラカーによるチャンピオンシップ「FIA(国際自動車連盟)フォーミュラE選手権」が、来年(2016年)10月10日に香港大会「香港ePrix」を開催することを発表済みだ。
香港の隣に位置するマカオでは、毎年11月に「マカオグランプリ」が開催されている。今年(2015年)で62回目の開催と歴史も長く、世界的な知名度も高い。マカオグランプリは公道を使用したギア・サーキットを舞台にフォーミュラ3マカオグランプリ、GTワールドカップ、二輪車のモーターサイクルグランプリなど複数のレースが開催される。
香港とマカオはセットで語られることも多いが、互いにライバル視しているところもある。今回、香港がePrixの誘致に成功したことについて、モータースポーツの街として先行するマカオの反応が気がかりだ。
マカオの日刊英字経済紙マカオビジネスデイリーは10月20日付紙面に掲載したマカオ政府旅遊局(観光局)のマリア・エレナ・デ・セナ・フェルナンデス氏へのインタビュー記事の中で、「ビジネスチャンスが横取りされたのでは?」との質問をぶつけた。これに対してフェルナンデス局長は「ePrixの開催をきっかけに香港においてモータースポーツに対する関心が高まるはずだ」とし、「モータースポーツファンの拡大はマカオグランプリにもプラスに作用する」との楽観的な回答を示した。
マカオにとって、モータースポーツの祭典、マカオグランプリは香港にはない独特の観光資源のひとつ。このほか、マカオにあって香港にない観光資源の例として、世界遺産とカジノが挙げられる。
香港とマカオは海を隔てて約70キロの距離にあり、24時間運航の高速船を利用して約1時間でアクセスできる。