通貨供給量微増、預貸率は減少=15年9月、マカオ貨幣・金融統計
- 2015/11/7 11:21
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は11月6日、今年(2015年)9月の貨幣・金融統計を公表。前月から広義通貨供給量(廣義貨幣供應量)が微増、総体銀行預貸率が下落に転じた。
【マネーサプライ】
流通貨幣が2.1%、通知預金が1.2%のぞれぞれ上昇となり、M1は前月から1.4%増加。同時に、準通貨負債は0.7%上昇、通貨供給量M2は0.8%増の4823億パタカ(日本円換算:約7兆4351億円)となった。前年同月と比較してM1が同水準、M2が1.0%の下落。通貨ストラクチャーについては、M2に占めるマカオパタカの比重は28.5%で前月から0.5ポイント、前年同月から3.3ポイントのそれぞれ増、香港ドルの比重は49.2%で、前月から0.1ポイント増、前年同月から0.3ポイント減、人民元の比重は9.2%で、前月から0.8ポイント、前年同月から6.8ポイントのそれぞれ下落、米ドルの比重は10.9%で、前月から0.2ポイント、前年同月から3.7ポイントのそれぞれ増。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から0.8%増の4706億パタカ(約7兆2547億円)。通貨別ではマカオパタカが2.8%、香港ドルが1.0%、米ドルが4.7%のそれぞれ増、人民元が7.6%、その他外貨が0.9%のそれぞれ減、。非マカオ居民による預金は前月から5.4%増の2699億パタカ(約4兆1607億円)。公共部門の銀行システムへの預金は1.1%上昇の1270億パタカ(約1兆9578億円)に。これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は前月比2.2%増の8675億パタカ(約13兆3732億円)となった。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.3%、41.1%、11.2%、25.0%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月比1.1%増の3903億パタカ(約6兆168億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ26.9%、65.5%、0.9%、6.0%で、金額ベースでは1050億パタカ(約1兆6187億円)、2555億パタカ(約3兆9387億円)、35億パタカ(約540億円)、236億パタカ(約3684億円)。第3四半期(7〜9月期)の貸出先業種別では、第2四半期との比較でゲーミング(カジノ業)が46.6%、製造業が20.6%、レストラン・ホテル及び関連業が12.3%のそれぞれ増、非貨幣金融機構が16.1%、運輸・倉庫・通信が7.0%減だった。
対外部門への融資は前月比1.7%減の3883億パタカ(約5兆9860億円)。マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ1.4%、24.4%、20.4%、48.2%で、金額ベースでは52億パタカ(約802億円)、948億パタカ(1兆4614億円)、791億パタカ(約1兆2194億円)、1872億パタカ(約2兆8858億円)。
【預貸率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は9月末時点で前月末と比較して0.1ポイント上昇の65.3%。非マカオ居民含む総体預貸率は2.3ポイント下落の89.8%。