マカオ「観光警察隊」創設へ=世界遺産及び名所周辺に配置、語学力で選抜

マカオは人口64万人、面積30平方キロという小さな街だが、域外からマカオを訪れる旅客数は年間3000万人に上り、アジア有数の観光都市として知られる存在だ。混雑する名所旧跡周辺の防犯対策や秩序管理が課題となっている。

11月30日のマカオ立法会では、来年度(2016年1〜12月)の保安分野の施政方針弁論が行われ、治安警察局が新たに観光警察隊の創設を計画していることが明らかとなった。

マカオ治安警察局では昨年(2014年)8月に特別チームを組み、今年4月から20人の警察官が正午から午後8時まで、旧市街地にある世界遺産・聖ポール天主堂跡やセナド広場周辺で防犯パトロールや秩序管理にあたってきたという。その結果、スリや窃盗といった軽犯罪が3割減少するなどの効果が見受けられたことから、今回の格上げにつながったとのこと。

観光警察隊は高い語学力を持つ人材を中心に選抜する考えで、来年30人規模からスタートし、2017年にかけて順次規模を拡大する予定。世界遺産が集中する旧市街地をはじめ、中国本土のパッケージツアー客の多くが立ち寄り、旅客同士や旅客とツアーガイドによる小競り合いといったトラブルが度々発生する金蓮花広場などの名所に配備を予定している。

旧市街地で防犯パトロールを行うマカオ治安警察局の警察官と警察犬のチーム(資料)=マカオ・聖ドミニコ広場—本紙撮影

旧市街地で防犯パトロールを行うマカオ治安警察局の警察官と警察犬のチーム(資料)=マカオ・聖ドミニコ広場—本紙撮影

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