マカオ、総体犯罪件数減もカジノに絡む高利貸しと違法監禁事案は3割増=1〜9月統計

マカオのカジノ売上が昨年(2014年)6月から今年11月まで18ヶ月連続で前年割れとなり、今年1〜11月の累計で前年同期比35.3%減を記録している。地元市民の間では、カジノ市場の長期低迷が治安に与える影響について心配する声も聞かれる。

マカオ保安庁は12月2日、今年1〜9月期の犯罪統計を発表。総体犯罪件数は前年同期比2.2%減の1万347件だった。一方、暴力犯罪は30.8%増の561件に達し、全体の54.9%にあたる308件を「違法監禁」が占めたが、殺人、誘拐、暴行といった重大暴力犯罪はゼロまたは低い発生率を維持している。

黄少澤マカオ保安局長は記者会見の中で、昨今のカジノ市場の低迷に伴う治安へのネガティブ影響は見受けられないとした。黒社会と呼ばれる犯罪組織に目立った動きについても報告されていないという。

黄長官によると、カジノと関連する高利貸し及び違法監禁事案について、今年3月以降に急増したとのこと。被害者及び加害者の大部分はマカオ市民ではなく中国本土や香港出身者である上、前者の72%、後者の82%がカジノ内で発生したことから、一般市民生活にマイナス影響を与えるものではないとの見方を示した。司法警察局の賭博関連犯罪捜査を担当チームによる今年1〜9月の送検人数は52%増の1281人で、賭博関連犯罪に対する取り締まり強化の成果が上がっているとした。

昨今のマカオのカジノ売上低迷の背景にはマカオを訪れる大口ギャンブラーの減少があるとされ、高利貸しが借り手を見つけにくい状況の中、これまでよりも表立って活動し、広く集客をしているようだ。また、返済不能に陥った債務者に対する回収も一層厳しさを増していることから、監禁して返済迫る行為につながっているものとみられる。

2015年1〜9月のマカオの犯罪状況について語る黄少澤マカオ保安局長(中央)=12月2日(写真:GCS)

2015年1〜9月のマカオの犯罪状況について語る黄少澤マカオ保安局長(中央)=12月2日(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ国際空港運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)は4月1日、前月(2月)25…
  2.  マカオ政府旅遊局(マカオ政府観光局/MGTO)は4月4日、同月17日から20日まで、日本の東京・…
  3.  マカオ司法警察局は4月1日、”アイス”と呼ばれる覚醒剤の密売に絡み、マカオで内装工として就労する…
  4.  マカオ司法警察局は3月29日、中国人(中国本土居民)で構成される偽造ゲーミング(カジノ)チップ犯…
  5.  マカオとスペインのマドリードを結ぶエチオピア航空による国際貨物定期便が4月3日に就航。同日、マカ…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun