マカオの10月新規住宅ローン承認額、前年のおよそ半分に=プレビルド物件向け7割減
- 2015/12/12 10:25
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局が12月11日に発表した今年(2015年)10月の住宅及び商業物件向けローン関連統計の内容をみると、カジノ低迷の長期化に伴い、住宅不動産投資意欲にもマイナス影響が及んでいることが伺える。
新規住宅ローン貸付承認総額は前月から31.8%下落の25億パタカ(日本円換算:約379億円)。このうち、マカオ居民(=マカオ居留権保有者)が占める割合は98.5%。金額ベースではマカオ居民向けが30.5%、非居民向けが68.3%のそれぞれ減。前年同月比では46.8%の下落となった。
プレビルド(未完成)物件に対する新規貸付承認額は前月から69.3%の下落となる3億パタカ(約45億円)。このうち、総額の94.5%を占めるマカオ居民向けが68.0%下落。前年同期比では62.1%の下落となった。
新規商業物件向けローン貸付承認額は前月から3.5%下落の101億パタカ(約1530億円)。このうち、マカオ居民が占める割合は95.1%。金額ベースでは、マカオ居民向けが7.9%下落したが、非居民向けが855.7%の急上昇だった。前年同期比では162.8%上昇。
10月末時点の住宅ローンの未返済残高は1703億パタカ(約2兆5801億円)で、前月末から0.1%、前年同時期から14.1%のそれぞれ増。このうち、マカオ居民が占める割合は94.1%。マカオ居民と非居民の未返済ローン残高は前月からそれぞれ0.1%増、0.3%減。
商業物件向けローン未返済残高は前月末から3.9%、前年同時期から36.4%のそれぞれ増となる1599億パタカ(約2兆4226億円)。このうちマカオ居民が占める割合が88.6%。マカオ居民と非居民の未返済ローン残高はそれぞれ前月から4.1%増、2.7%増。
10月末締めの住宅ローン未返済比率は0.08%で、前月末と同水準、前年同月から0.02ポイント上昇。商業物件向けローンの未返済比率は0.01%で、前月末と同水準、前年同月から0.06ポイントの下落。