マカオの大型IRパリジャン、16年9月開業へ=米LVSアデルソン会長明かす
- 2015/12/19 12:02
- カジノ・IR
米カジノリゾート大手ラスベガスサンズグループ傘下でマカオのカジノ経営ライセンスを保有する6陣営の一角、サンズチャイナがマカオ・コタイ地区で開発を進める大型IR(統合型リゾート)「パリジャンマカオ」の開業時期が来年(2016年)9月であることがわかった。
12月18日、サンズチャイナが運営するコタイ地区のIR、サンズコタイセントラルで開催されたセントレジスマカオのオープニングセレモニーの場で、ラスベガスサンズグループのシェルドン・アデルソン会長が明らかにしたもの。同時に、ゲーミング(カジノ)テーブル認可希望台数についても450台であるとコメントした。パリジャンマカオは当初今年(2015年)末の開業予定だったが、マカオのカジノ市場の低迷などを受け、2016年下半期に延期されていた。
パリジャンマカオはフランス・パリをテーマにしたIRで、敷地内に2分の1スケール(約160メートル)のエッフェル塔のレプリカが建つのが特徴的。塔の内部にはレストランや展望台が設けられるとのこと。このほか、およそ3000室のホテル客室、カジノ、ショッピングモール、コンベンション、シアターなどで構成され、ノンゲーミング(非カジノ要素)の充実により大人から子供まで幅広い年齢層が楽しめるリゾートを目指すとしている。プロジェクト総工費は27億米ドル(日本円換算:約3270億円)。
サンズチャイナはマカオ半島でサンズマカオ、コタイ地区でヴェネチアンマカオ、プラザマカオ、サンズコタイセントラルの大型IRを運営しており、パリジャンマカオの開業後、同社のホテル客室数はおよそ1万3千室にも達する見通し。
なお、マカオのカジノ業の低迷が長期化の様相を呈していることについて、アデルソン会長はすでに底打ちしたとの見方を示し、今後、香港とマカオを結ぶ港珠澳大橋の開業(註:2017年開通予定)がマカオ第二空港の開港にも匹敵するプラス効果をもたらすだろうとコメントした。
マカオ・コタイ地区ではIRの建設ラッシュが続いており、来年はパリジャンマカオのほか、米ウィンリゾーツ系のウィンパレス、MGMリゾーツ系のMGMコタイがそれぞれ旗艦施設の開業を予定している。