米カジノ大手がゼネコンに高額違約金提示=マカオのIR建設工事遅延めぐり

米ラスベガスに本拠地を置く国際カジノ・リゾート大手のウィンリゾーツは今年(2015年)11月、マカオ子会社を通じてマカオ・コタイ地区で開発を進める大型IRプロジェクト「ウィンパレス」の開業日について、当初予定の来年(2016年)3月25日から3ヶ月遅延となる6月25日に変更することを発表した。

ウィンリゾーツのプレス発表の中で、建設工事の発注先である豪大手ゼネコンのレイトンホールディングス(現社名:CIMICグループ)から完工時期が当初予定に間に合わないとする進捗報告を受けたことを遅延理由として挙げた。

マカオの英字日刊紙が12月18、19日と相次いで米ラスベガスサン紙電子版の報道を引用して報じた記事によると、ウィンリゾーツのスティーヴ・ウィン会長がレイトンホール側に対して遅延違約金を請求する考えを示したという。具体的な違約金の金額は、クリスマスイヴ(12月24日)までに最初の5フロア分が完成しない場合に1日あたり20万米ドル(日本円換算:約2420万円)、その1ヶ月後に10フロア分が完成しない場合も同額、6月25日に全体が管制しない場合は1日あたり150万米ドル(約1億8151万円)とのこと。

なお、レイトンは納期内に完成した場合に受け取ることができるボーナスにあたる3800万米ドル(約45億9813万円)をすでに放棄したという。

ウィンパレス建設現場(資料)=マカオ・コタイ地区、2015年8月—本紙撮影

ウィンパレス建設現場(資料)=マカオ・コタイ地区、2015年8月—本紙撮影

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