マカオ 経済低迷続くも失業率1%台を維持、カジノ業従事者数は減少=15年9〜11月期雇用統計

マカオ政府統計調査局が12月31日に発表した最新の雇用統計によると、2015年9〜11月期の総体失業率は1.9%となり、前回調査(8〜10月期)と同水準を維持した。不完全雇用率は0.6%で前回調査から0.1ポイント上昇。

マカオの失業率は2015年2〜4月期まで史上最良水準の1.7%を16期連続で維持した後、3〜5月期から5〜6月期まで3期連続で1.8%、6〜8月期以降は1.9%に後退している。

2015年9〜11月期の労働人口は40.09万人、労働参加率は73.2%。このうち、就業人口は39.34万人で前回調査時から1100人減少。

失業人口は前回調査時から100人減となる7400人。このうち、初めて職探しをする新増労働力の占める割合は0.2ポイント下落の11.7%。

業界別の就業者数増減動向については、ゲーミング(ギャンブル)業及びカジノ仲介業が前回調査時から2400人(2.9%)減の5.12万人、ホテル業従事者が1400人(4.6%)増の3.11万人となったのが目立った。建設業、ホールセール・リテール業、飲食業についてもプラスを記録した。

前年(2014年)同期との比較では、失業率と不完全雇用率がそれぞれ0.2ポイント上昇、労働参加率は1.2ポイントの下落。

マカオでは、カジノ売上が2014年6月から2015年11月まで18ヶ月連続前年割れ、2015年1〜11月の累計での前年比33.5%減となっており、基幹産業の不振に伴う経済低迷が長引いている。一方、大型IR(統合型リゾート)及び新ホテルのオープンラッシュも続いており、現在まで失業率に大きなマイナスは見受けられない。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

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