2016年香港長者番付、首位は18年連続李嘉誠氏、総資産3.7兆円=マカオのカジノオーナーは順位下げる
- 2016/1/13 13:20
- 産業・経済
米国の経済誌「フォーブス」が2016年版の香港長者番付トップ50を発表した。首位は18年連続で大型コングロマリット、CKハチソンホールディングス会長の李嘉誠(リー・カーシン氏(87)だったが、マカオのカジノ売上の低迷が長期化する中、株価下落で資産が縮小したカジノオーナーらが2年連続で順位を下げる結果となった。
番付トップの李嘉誠氏の総資産は313億米ドル(約3兆7000億円)。2位はヘンダーソン・ランド・ディベロップメント社(総合不動産ディベロッパー)会長の李兆基氏(87)の239億米ドル(約2兆8260億円)、3位はニュー・ワールド・ディベロップメント社(総合不動産ディベロッパー)創業者で宝飾大手の周大福グループ名誉会長で長期に及ぶマカオのカジノ業への投資でも知られる鄭裕彤氏(90)の150億米ドル(約1兆7730億円)、4位はサンフンカイ・プロパティーズ社(総合不動産ディベロッパー)創業家のトーマス・クォック氏(64)・レイモンド・クォック氏(62)兄弟の149億米ドル(約1兆7620億円)。ここまでの順位は昨年と変わらず。
5位は昨年11月に7歳の娘のために12.03カラットのブルーダイヤを4860万スイスフラン(約57億円)で落札したことで話題となったチャイニーズ・エステート・グループ(総合不動産ディベロッパー)会長のジョセフ・ラウ氏(64)の148億米ドル(約1兆7500億円)で、昨年から1ランクアップ。
一方、前年5位だったマカオのカジノ運営企業のギャラクシー・エンターテイメント・グループと建設大手の嘉華建設の会長を務める呂志和氏(86)は80億米ドル(約9460億円)で2ランクダウンの7位に後退。一昨年は210億米ドル(約2兆4830億円)で2位につけたが、その後のマカオのカジノ売上の低迷に伴い株価が大幅に下落したため、昨年は134億米ドル(1兆5850億円)で5位、今年はさらに54億米ドル(約6390億円)分の資産が蒸発してしまった。
マカオのカジノ関連では、MGMチャイナ会長、シュンタックグループ常務のパンジー・ホー氏(53)が昨年から7ランクダウンとなる19位、資産は14億米ドル減の36億米ドル(約4260億円)、パンジー・ホー氏の弟でメルコ・クラウン・エンターテイメントの共同会長兼CEOを務めるローレンス・ホー氏(38)が10ランクダウンとなる41位で資産は4.3億米ドル減となる15.7億米ドル(約1860億円)、SJMホールディングス業務執行取締役のアンジェラ・リョン氏(54)が8ランクダウンとなる44位で資産は2.5億米ドル減となる15億米ドル(約1770億円)となった。この3人はいずれもマカオのカジノ王と呼ばれるSJMグループ会長のスタンレー・ホー氏(94)のファミリー。