マカオの禁煙Gメン受難、取り締まり中に暴行される=違反者は逃走
- 2016/1/18 11:37
- 社会・政治
マカオでは屋内公共エリア及び公園などの大半を禁煙とする「新禁煙法」が2012年元旦から施行された。違反者には最高600パタカ(日本円換算:約9000円)の罰金が科せられ、マカオ政府衛生局の取締官、いわゆる「禁煙Gメン」が昼夜を問わず巡回取り締まりを行っている。
しかしながら、禁煙Gメンと違法喫煙者との間でトラブルが度々発生している現状もある。衛生局は1月17日、禁煙Gメン2人が取り締まり活動中に暴行を受けた上、違反者が逃走する事件があったことを明らかにした。
事件が発生したのは1月16日夜のこと。禁煙Gメンが4人1組で世界遺産が建ち並ぶマカオ半島の旧市街地、聖ローレンス区を巡回していた際、レストラン内で違法に喫煙している40歳くらいの男を発見。Gメンらが違反者に喫煙を止めるよう告げた際、同じテーブルにいた別の男がGメンらを汚い言葉で罵った上、体当たりや首を絞めるなどの暴行を加え、さらに酒瓶を手にして威嚇したという。
その後、通報を受けた警察が現場に駆けつけ、Gメンに暴行を加えた男は傷害及び恐喝の疑いで逮捕された。また、被害に遭ったGメン2人は病院で検査を受けたが、幸い大事に履いたらなかったとのこと。なお、違反者はトラブルの隙をみて逃走した。
衛生局では、市民の健康を守るための法律に基づいた取り締まり活動中であり、暴力行為は極めて許しがたく、強く責任追及を求めていくとした。
衛生局の統計によると、新禁煙法が施行された2012年1月1日から昨年(2015年)11月末日までの3年11ヶ月間の累計(のべ)で、禁煙Gメンによる巡回スポット数は95万2605ヵ所(1日平均666ヵ所)、過料処分人数は3万619人に上る。