カジノ業が約6割占める=2014年マカオ産業統計公表

世界最大のカジノ売上を誇る都市として知られるマカオ。面積約30平方キロ、人口約64万人という小さな街に大小36のカジノ施設が建ち並ぶ。世界遺産、グルメ、ショッピングといった観光要素も揃い、年間訪マカオ外客数はおよそ3000万人に上る。

マカオの税収のおよそ8割を占めるのがカジノ税、労働人口の8人に1人がカジノを中心としたゲーミング業及びカジノ仲介業に従事するなど、マカオ経済の屋台骨といえる。

マカオ政府統計調査局は1月20日、一昨年(2014年)のマカオの産業構造統計を公表。生産者価格評価よる産業付加価値総額は前年から実質2.8%の下落だった。産業付加価値総額における第三次産業産業の占める割合は前年から1.5ポイント下落の94.8%、第二次産業は1.5ポイント上昇の5.2%、第一産業は前年に続きゼロだった。

第三次産業の割合が前年を下回ったのは2006年以降で初めて。下落要因として、同年下半期以降のカジノ売上の不振が挙げられる。一方、大型インフラプロジェクト及びIR(統合型リゾート)施設の建設ラッシュに伴い建設業が好調だったことから、第二次産業の割合は上昇した。

業種別で最も大きな割合を占めたのがゲーミング産業で、4.9ポイント下落の59.1%。以下、1.0ポイント上昇の7.1%の不動産業、前年並みの5.3%のホールセール・リテール業といずれも第三次産業と続く。第二次産業の建設業はそれらに次ぐ1.4ポイント上昇の4.3%だった。

なお、マカオのカジノ売上は2014年6月から2015年12月まで19ヶ月連続で前年割れが続いている。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ・コタイ地区の統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオに併設する現地最大規模のウォーターパ…
  2.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで4月14日から20日まで卓球シングルスの国際大会「…
  3.  マカオ政府統計センサス局(DSEC)は4月17日、2024年マカオの環境統計を公表。同年のマカオ…
  4.  総合不動産サービス企業のJLL(仲量聯行)は4月17日、同社がマカオ・コロアン島の石排灣地区に位…
  5.  このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第1四半期(2025…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun