マカオの元ミシュラン店で集団食中毒の疑い=カジノリゾート内の高級上海料理
- 2016/2/5 11:04
- 社会・政治
春節(旧正月)を間近に控えたこの時期、マカオでは歳末の忘年会シーズンにあたり、会社の同僚や友人、家族らがレストランに集まってテーブルを囲む機会も多い。
マカオ政府衛生局は2月4日、集団食中毒と疑われる事案が発生したとするプレス発表を行った。同局によれば、同月1日に新口岸地区にあるカジノリゾート施設、スターワールドホテル6階にあるレストラン、ジェードガーデンで食事をした同じ会社に勤める12人のうち7人について、3日未明になって相次ぎ下痢、嘔吐、発熱などの症状が出たという。いずれもすでに医療機関で診療を受けており、症状は比較的軽いとのこと。7人の内訳は男性1人、女性6人、年齢22〜57歳。直近で12人が同時に食事をした履歴がなかったことから、このレストランにおける食事が原因とみられるとのこと。
その後、衛生局から通報を受けた民政総署食品安全センターがレストランに立ち入り検査を実施したところ、生ガキや貝柱といった生鮮食品の保存温度が不適当であり、製造過程における食材間の交差汚染が容易に発生する現状やレストランスタッフ個々人の衛生意識が低いことが確認されたという。同センターでは、改善措置を講じるよう要求した上、事件に関する調査を継続する方針を示した。
ジェードガーデンは中国本土に本部がある高級上海料理チェーンのマカオ唯一の店舗で、有名グルメガイド本「ミシュランガイド香港マカオ」の2010年版、2011年版で2年連続1ツ星評価を獲得したことでも知られる。