マカオの平均ホテル客室単価、4つ星が3つ星を下回る逆転現象=16年1〜2月
- 2016/3/26 11:13
- 産業・経済
マカオは人口64万人、面積30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリなどの国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られ、訪マカオ旅客数は年間およそ3000万人を数える。
マカオホテルアソシエーション及びマカオ政府旅遊局が公表した最新データによれば、今年(2016年)2月のマカオの3〜5つ星ホテルの1泊あたり平均客室単価は前年同月から17.3%下落の1515.4パタカ(日本円換算:約2万1447円)、客室稼働率は同0.9ポイント下落の81.3%だった。
2月のホテル等級別の客室稼働率は、3つ星が84.2%、5つ星が82.0%で、それぞれ1.2ポイント、2.7ポイントの下落。一方、4つ星は3.0ポイント上昇の79.0%となった。1〜2月の累計でも、3つ星が83.9%、5つ星が79.3%で、それぞれ3.4ポイント、4.1ポイントの下落だったが、4つ星は1.2ポイント上昇の78.8%と堅調。
また、2月の4つ星ホテルの1泊あたり平均客室単価は前年同月から18.9%の大幅下落の952.9パタカ(約1万3486円)となり、同18.6%下落で1062.7パタカ(約1万5040円)となった3つ星を下回った。5つ星は15.9%下落の1865.1パタカ(約2万6396円)。1〜2月の累計でも、4つ星ホテルは前年同時期から20.8%下落の876.7パタカ(約1万2407円)で、同18.5%下落で992.9パタカ(約1万4052円)となった3つ星を下回る逆転現象が続いている。5つ星は1786.6パタカ(約2万5285円)。
2月は中国本土の大型連休にあたる春節ゴールデンウィークがあり、トップシーズンにあたる。
近年、マカオでは新ホテルのオープンラッシュが続いている。客室供給数が増える中、客室数の多い大型IR(統合型リゾート)併設ホテルを中心に値下げプロモーションによる積極的な集客策を打ち出すようになり、価格の平準化が進んでいる。