中国人民解放軍が駐マカオ部隊駐屯地を公開=市民ら6500人が見学
- 2016/5/3 11:36
- 社会・政治
中国人民解放軍駐マカオ部隊が5月1日から2日にかけてタイパ島にある駐屯地の一般公開イベントを開催。2日間合計で人口の100人に1人に相当する約6500人が見学に訪れたという。
駐屯地の公開イベントはメーデー(労働節)の祝日にあたる5月1日前後に毎年恒例で実施されており、今年は1日がマカオ市民(マカオ居留権保有者)、2日が学生及び教員らが対象となった。この後、5日には中央政府関係者向けの公開を予定している。
現地では、兵士らによる軍事訓練パフォーマンスの上演、車輌や武器などの装備品の展示、兵舎の案内などが行われた。
人民解放軍駐マカオ部隊はマカオがポルトガルから中国へ返還された1999年12月20日にマカオへ進駐。主にマカオの防衛及び治安維持を目的としており、陸軍を中心とした約1000人の隊員で構成されている。
人民解放軍駐マカオ部隊の本部はマカオ半島新口岸地区、駐屯地はタイパ島にあり、これらの軍用地はマカオ政府が無償提供している。ただし、人民解放軍のマカオ駐留にかかる費用はすべて中央人民政府が負担することが駐軍法で規定されている。中華人民共和国兵役法はマカオを対象外としており、マカオ市民(マカオ居留権保有者)が人民解放軍駐マカオ部隊に入隊することはできない。
人民解放軍は1997年の香港返還時にも当地へ進駐している。人民解放軍のマカオへの進駐について、住民の受け止め方はそれぞれだが、マカオの日常生活の中で、人民解放軍の存在を意識することはほとんどないというのが現状。駐屯地の一般開放イベント、青少年向けのサマーキャンプ、公益活動等を通じ、しばしばマカオ住民との交流の機会が持たれている。駐香港部隊についても、例年公開イベントが開催されている。