中国労働節三連休中、マカオのカジノで盗難事件相次ぐ=被害総額約2千万円

4月30日から5月2日までが中国の労働節三連休にあたり、中国本土から多くの旅客がマカオを訪れた。

マカオ司法警察局によれば、三連休中に4件のカジノフロア内盗難事件の通報があったといい、いずれも被害者がカジノゲームに熱中している隙を狙われたものだった。被害総額はおよそ150万パタカ(日本円換算:約2千万円)に上るとのこと。同局が捜査に着手しているが、現在まで犯人の逮捕には至っていない。

三連休中にマカオのカジノフロア内で発生した4件の盗難事件の発生経緯は下記の通り。

1件目は4月30日午前9時頃に発生。中国本土旅客(女性)がマカオ半島中区の小規模カジノ施設で背中と背もたれの間にバッグ置いてゲームに参加した際、1分後ほど目を離した後、なくなっているのに気づいたという。4000香港ドル相当のバッグの中には8000香港ドル相当の2台の携帯電話、2万香港ドルの現金、13万香港ドル相当のカジノチップが入っていたとのこと。

2件目は5月1日午前9時頃に発生。中国本土旅客(女性)がマカオ半島中区にある大型カジノ施設で背中と背もたれの間に赤色のバッグ置いてゲームに参加した際、30分後ほど目を離した後、なくなっているのに気づいたという。1万7000香港ドル相当のバッグの中には5万香港ドルの現金と400パタカ相当の携帯電話が入っていたとのこと。

最も被害額が大きかった3件目の事件は5月2日午前7時頃に発生。中国本土旅客(女性)がコタイ地区の大型カジノ施設で両替した20万香港ドル相当のカジノチップとゲームに勝って得た70万香港ドル相当のカジノチップ、これに現金を合わせておよそ100万パタカ相当が入ったバッグを持って別のカジノ施設に行き、背中と背もたれの間にバッグ置いてゲームに参加した際、10分後ほど目を離した後、なくなっているのに気づいたという。1万5000香港ドル相当のバッグの中には先述のカジノチップと現金のほか、2人分の身分証と5000パタカ相当の携帯電話が入っていたとのこと。

4件目は5月2日夜間に発生。午後8時頃、中国本土旅客2人(男女)がマカオ半島新口岸エリアにあるカジノ施設を訪れ、男性がバッグを女性に預けてゲームに参加していたという。その後、翌1時頃にバッグを受け取ろうとしたところ、女性がバッグを盗まれてしまったとのこと。バッグの中には2万5000香港ドル相当のダイヤモンドネックレスと16万3000人民元の現金が入っていたという。

カジノゲームに参加する際、勝負の行方が気になるのは仕方のないことだが、上記のような隙を狙った犯罪も発生しているため、身の回りの貴重品から目を離さないよう自衛することが肝要だ。

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  総合不動産サービス企業のJLL(仲量聯行)は4月17日、同社がマカオ・コロアン島の石排灣地区に位…
  2.  このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第1四半期(2025…
  3.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで4月14日から20日まで卓球シングルスの国際大会「…
  4.  マカオ金融管理局は4月16日、今年(2025年)3月末のマカオ特別行政区の外貨準備高(外匯儲備資…
  5.  マカオ治安警察局は4月16日、路上で小学生女児の尻を触ったとしてマカオ人の男(86)を逮捕したと…

ピックアップ記事

  1.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun