受注見通し良化も懸念多し―12年第3季輸出産業調査

マカオ政府統計調査局は3日、2012年第3季の輸出産業状況調査結果を発表。同局が同年10月に輸出企業へ訪問調査を行った結果、回答を得た企業の受注残高は平均2.64か月で前期比から微減、前年同期比では微増となった。今後半年の見通しについては、32.2%が楽観的とし、前期比16.5%の大幅増。

2012年第3季の受注残高2.64か月の内訳は、アパレル製造業2.85か月、その他業種の2.51か月。調査によると、輸出先のうち日本、米国、中国本土、香港市場からの受注は比較的好調とし、アフリカ市場は冴えないとの回答が多かったという。

今後半年の受注見通しについては、32.2%が楽観的とし、前期比16.5%の大幅増。ただし、大幅増を見込む企業は0.6%と少なく、微増が31.6%を占めた。逆に見通しが悪いと回答した企業は33.5%で前期比10.4%下落、前年同期比2.9%上昇。そのうち微減と回答した企業は14.6%、大幅減は18.9%だった。なお、変わらずとの回答は34.4%で、前期比6%下落。展望について良化の兆しが見えつつあるようだ。

また、現在直面する最大の問題については、22.3%の企業が受注不足を挙げた。次いで原材料価格の上昇が21.9%、他地域との価格競争が12.5%。今後3か月の展望についての不安要因として、原材料価格の上昇が62.3%と最も多く、人材不足の60.8%、受注不足の44%なども挙がった。

原材料価格の高騰、人材不足については輸出関連企業にとどまらず、多くのマカオ企業を悩ませる懸念材料となっている。

メイド・イン・マカオをブランド化する動きも(資料)―本紙撮影

メイド・イン・マカオをブランド化する動きも(資料)―本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は4月9日、マカオ半島北西部の筷子基(ファイチーケイ)エリアの路上で女子高校生(…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は4月10日午後7時すぎ、同日マカオ域内で新たに輸入性デング熱感染を1…
  3.  マカオ治安警察局は4月9日、コタイ地区にある統合型リゾート(IR)併設カジノのトイレで拾ったゲー…
  4.  このほどマカオ科学館が公表した昨年(2024年)の年次報告によれば、昨年の入館者数が前年から8.…
  5.  マカオ治安警察局では、自動車の運転者と歩行者の安全を確保するため、マカオ境内の各所でキックボード…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  2.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun