外国人駐在員の生活費ランク、アジア太平洋地区トップは東京=マカオが急上昇
- 2016/6/12 16:21
- 産業・経済
国際人事コンサルティング会社、ECAインターナショナルは6月8日、今年(2016年)3月1日時点の世界の主要都市における外国人駐在員の生活コスト調査結果を発表した。
アジア太平洋地区のランキングでは前年7位だった日本の東京が首位に。横浜が5位(前年13位)、名古屋が6位(前年14位)、大阪が7位(前年16位)となり、いずれも大きく順位を上げた。2位は前年同地区4位だった香港。また、前年22位だったマカオが同地区内で最大の上げ幅となる10ランクアップの12位となっている。
一方、中国本土の主要都市は14都市のうち11都市が前年から順位を下げる結果となった。最高位は前年首位だった上海の3位、同2位だった北京が4位となり、広州が8位、シンセンが11位で、横浜、名古屋、大阪に抜かれたかたちだ。
ECAインターナショナルが発出したプレスリリースによれば、人民元の為替レートが香港ドル、日本円に対して下落したことが順位に影響したとしている。香港ドルとマカオの法定通貨にあたるマカオパタカはいずれも米ドルと連動している。
なお、世界順位は1位はコンゴ民主共和国の首都キンシャサ、2〜4位はいずれもスイスで、チューリッヒ、ジュネーブ、バーゼル、ベルンの順。アジア最高位の東京の世界順位は7位で、前年から9ランク上昇。世界順位上位20都市のうち、日本が4都市、中国(香港含まず)が3都市を占めた。
ECAインターナショナルによる外国人駐在員の生活コスト調査は40年以上の歴史を持ち、年に2回結果が公表されている。調査対象都市は世界450、対象項目は家賃、光熱水費、自動車購入費用、子女教育学費など、駐在員の暮らしに必要とされる商品やサービスとのこと。調査結果は企業が海外駐在員の生活費手当を計算する際などに利用されているという。