中国からの密航者がマカオ国際空港の滑走路に泳いで上陸=3人逮捕、1人逃走

澳門海關(マカオ税関)は9月3日、同日午前6時10分頃、マカオ国際空港管理局から滑走路北側付近に4人の密航者が上陸したとの通報を受け、治安警察局とともに現場へ急行。誘導路上で1人、護岸用のテトラポットに隠れていた2人を逮捕、4人が乗っていたとみられる小型モーターボートを押収した。なお、1人が逃走中で、当局が行方を追っている。

密航の疑いで逮捕されたのは中国・江蘇省、上海市、内モンゴル自治区出身の男で、年齢は30〜38歳。男らはマカオに隣接する広東省珠海市から出発したが、マカオ国際空港付近の海上で座礁したため、船を棄てて泳いで空港滑走路に上陸したなどと供述しているという。

マカオ税関と治安警察局では、今回の事件を受け関係機関の連携を一層密にするほか、空港周辺海域の巡回を強化して臨む方針を示した。

マカオ国際空港はタイパ島北東部に位置し、滑走路部分が海上に突き出した構造になっている。

マカオ国際空港滑走路の護岸テトラポットに身を隠していた密航者の男=9月3日(写真:澳門海關)

マカオ国際空港滑走路の護岸テトラポットに身を隠していた密航者の男=9月3日(写真:澳門海關)

マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる違法宿泊施設の存在なども社会問題化している。

マカオ国際空港(資料)=マカオ・タイパ島―本紙撮影

マカオ国際空港(資料)=マカオ・タイパ島―本紙撮影

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