マカオのカジノ運営ライセンスを保有する6陣営の一角、メルコ・クラウン・エンターテインメント（MCE）は11月29日、コタイ地区の旗艦IR（統合型リゾート）「シティ・オブ・ドリームズ マカオ」で建設を進めている新ホテルのブランド名称を「モーフィアス（英語表記：Morpheus、中国語表記：沐梵世）」に決定したと発表した。

MCEによれば、ギリシア神話に登場する夢の神、モルペウスが名称の由来とのこと。シティ・オブ・ドリームズ マカオにはクラウン・タワーズ、ハードロック・ホテル、グランド・ハイアットの既存3ホテルが入るが、モーフィアスはアジアのコンテンポラリー・ウルトラ・ラグジュアリーの新基準を打ち出すことで差別化を図るとした。総投資額はおよそ10億米ドル（日本円換算：約1124億円）、落成予定時期は2018年第1四半期の見込みで、同年中のオープンを目指す。

モーフィアスは39階建てのタワー2棟で構成され、提供客室数はスイートを含めて約780室の予定。12台の高速観光エレベーターや地上130メートルの位置にインフィニティプールを設置されるほか、複数の高級レストランを併設するという。

また、同ホテルは東京・新国立競技場の当初案をデザインしたことで日本でも知名度が高い女性建築家で、今年（2016年）4月に急死したザハ・ハディド氏が設立したザハ・ハディッド・アーキテクツが設計を担当したことでも大きな注目を浴びる存在。ザハ氏の作品らしく、曲線を多用した斬新なデザインが目を引く。

ザハ・ハディド氏が設計を手掛けたマカオの新ホテル「モーフィアス」の完成予想イメージ（写真：Melco Crown Entertainment）

メディアに公開された「モーフィアス」の建設現場（写真：Melco Crown Entertainment）