マカオ、1930年代のレトロ建築を再利用した新図書館オープンへ

マカオ政府文化局(ICM)は12月2日、同月9日午前11時にマカオ半島西部の港町風情が残る下町エリア、沙梨頭地区に新設図書館「沙梨頭図書館」(澳門沙梨頭海邊街69號至81號)がオープンするとを発表した。

同館は、1930年代に建てられた華南や東南アジア地域独特の「騎楼式」と呼ばれる伝統建築様式の建物7棟をリノベーションし、再利用したのが特徴。緑の格子窓とカラフルな壁面ペイントがポルトガル統治時代の名残を感じさせる。かつてはマカオのダウンタウン一帯で同じタイプの建物が多く存在したというが、再開発などで姿を消しつつあり、希少価値が高まっている。

ICMでは、マカオの貴重な歴史的建造物を次世代へ継承するため、文化発信基地、そして知の宝庫である図書館として再生することは理に適うとした。

施設の規模は、3階建て、フロア面積約1.1万平方フィート(1022平米)、閲覧席150席。新聞・雑誌、児童書、一般図書に加え、映画と音楽をテーマとしたコーナーも設置し、定期的な映画上演会や音楽会の開催にも対応。蔵書数は2万冊で、7千点の映像・音楽資料、80種類の新聞、600種類の雑誌を揃えるとのこと。開館時間は午前9時30分(月曜午後2時)から午後8時30分まで、休館日はマカオの公衆休日。

レトロ建築を再利用した沙梨頭図書館(写真:ICM)

レトロ建築を再利用した沙梨頭図書館(写真:ICM)


沙梨頭図書館に設置される映画・音楽をテーマにしたコーナー(写真:ICM)

沙梨頭図書館に設置される映画・音楽をテーマにしたコーナー(写真:ICM)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  2.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  3.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  5.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun