昨年(2016年)末、日本において統合型リゾート施設(IR)整備推進法が施行となった。カジノ売上世界一を誇るマカオでも、日本のカジノ解禁に関するニュースは大きな注目を集めている。
マカオのカジノ経営ライセンスを保有する6陣営の一角、メルコ・クラウン・エンターテインメント(MCE)は2月22日、東京で投資家カンファレンスを開催。同社のローレンス・ホー会長兼CEOが日本におけるカジノIR経営権取得に注力する姿勢を示し、筆頭候補地として大阪を挙げ、JR大阪駅北側の「うめきた」及びベイエリアの「夢洲(ゆめしま)」を想定した施設のコンセプトイメージを公開した。
同社では、世界各地からのインバウンド旅客を呼び込むべく、日本とその文化の粋を結集したユニーク、アイコニックかつエキサイティングなワールドクラスのIRの開発を目指すという。なお、うめきた案は故ザハ・ハディド氏が手がけたものとのこと。
MCEでは、これまで数年にわたって日本市場を注視し、大阪、東京、横浜といった候補地の研究を進めてきたという。今回、レジャー要素が充満しているとして大阪を筆頭候補地に挙げたが、引き続き進出候補地はオープンであるとした。
ホー氏は、日本におけるコミットメントが長期的なものであり、現時点で投資額の上限は未設定だとした上、日本の変化の瞬間に参加する機会を得たことを非常に光栄に思い、日本政府及び現地パートナー、コミュニティと良好な関係を築き、多くのベネフィットを日本にもたらす最初のIRを共に創っていきたいと抱負を述べた。
MCEはマカオ・タイパ島で「アルティラ マカオ」、コタイ地区で「シティ・オブ・ドリームズ マカオ」及び「スタジオ・シティ マカオ」の大型IRを運営するほか、「モカ」ブランドのスロット専門カジノ施設を市内各所に展開している。