マカオ、新禁煙法違反1252件…1〜2月=当局が愛煙家に法律遵守呼びかけ
- 2017/3/7 10:37
- 社会・政治
世界的な健康意識の高まりを受け、マカオでは屋内公共エリア及び公園などの大半を禁煙とする「新禁煙法」が2012年元旦から施行された。違反者には最高600パタカ(日本円換算:約8600円)の罰金が科せられ、マカオ政府衛生局(SSM)の法執行官(禁煙Gメン)が昼夜を問わず巡回取り締まりを行っている。
SSMが3月6日に発出したプレスリリースによれば、新禁煙法が施行された2012年元旦から今年(2017年)2月末日までの禁煙Gメンによる巡回場所は延べ134万3349箇所(1日平均延べ712箇所)、違反件数は延べ3万9199件に達したといい、愛煙家に対してあらためて法律を遵守するよう呼びかけた。
今年1月1日から2月28日の期間に限ると、禁煙Gメンによる巡回場所は延べ5万2811箇所(1日平均のべ895箇所)、累計違反件数は1252件だった。違反の内訳は、禁煙ゾーンでの違法喫煙行為が1248件、基準を満たさないパッケージの商品が4件。
違法喫煙行為の違反者のうち、男性が全体の94.0%を占める1173人、女性が6.0%の75人、マカオ市民が57.7%の720人、海外(中国本土・香港・台湾含む)からの旅客が36.0%の449人、海外労働者が6.3%の79人。取り締まりにあたって警察の協力を必要とした事案が37件あった。なお、罰金の納付率は77.4%。
マカオのカジノ施設は、2014年10月6日からハイローラーと呼ばれる大口ギャンブラーを対象としたVIPルームが分煙、平場にあたるマスゲーミングフロアが全面禁煙となった。マスゲーミングフロアには喫煙ルームが設置されている。
カジノ内については、SSMとカジノ監理当局にあたるDICJが合同で取り締まりを行っている。今年1月1日から2月28日までの2部局による合同巡回場所は延べ92箇所、違法喫煙行為は71件あった。違反者は男性が全体の95.8%を占める68人、女性が4.2%の3人、海外からの旅客が81.7%の58人、マカオ市民が16.9%の12人、海外労働者が1.4%の1人。
マカオ政府はVIPルームについても、マスゲーミングフロア同様の喫煙ルームを設置するかたちでの禁煙化を実施する予定。このほか、増税によるたばこ製品の値上げや免税持ち込み範囲の縮小などの施策も相次いで講じられおり、愛煙家を取り巻く環境は厳しさを増している。