マカオ、新禁煙法違反2220件…1〜3月=当局が愛煙家に法律遵守呼びかけ
- 2017/4/8 11:01
- 社会・政治
世界的な健康意識の高まりを受け、マカオでは屋内公共エリア及び公園などの大半を禁煙とする「新禁煙法」が2012年元旦から施行された。違反者には最高600パタカ(日本円換算:約8330円)の罰金が科せられ、マカオ政府衛生局(SSM)の法執行官(禁煙Gメン)が昼夜を問わず巡回取り締まりを行っている。
SSMが4月7日に発出したプレスリリースによれば、新禁煙法が施行された2012年元旦から今年(2017年)3月末日までの禁煙Gメンによる巡回場所は延べ137万2014箇所(1日平均延べ716箇所)、違反件数は延べ4万0170件に達したといい、愛煙家に対してあらためて法律を遵守するよう呼びかけた。
今年1月1日から3月31日の期間に限ると、禁煙Gメンによる巡回場所は延べ8万1476箇所(1日平均のべ905箇所)、累計違反件数は2220件だった。違反の内訳は、禁煙ゾーンでの違法喫煙行為が2216件、基準を満たさないパッケージの商品が4件。
違法喫煙行為の違反者のうち、男性が全体の93.8%を占める2079人、女性が6.2%の137人、マカオ市民が53.7%の1189人、海外(中国本土・香港・台湾含む)からの旅客が40.2%の890人、海外労働者が6.2%の137人。取り締まりにあたって警察の協力を必要とした事案が58件あった。なお、罰金の納付率は84.1%。
マカオのカジノ施設は、2014年10月6日からハイローラーと呼ばれる大口ギャンブラーを対象としたVIPルームが分煙、平場にあたるマスゲーミングフロアが全面禁煙となった。マスゲーミングフロアには喫煙ルームが設置されている。
カジノ内については、SSMとカジノ監理当局にあたるDICJが合同で取り締まりを行っている。今年1月1日から3月31日までの2部局による合同巡回場所は延べ167箇所、違法喫煙行為は166件あった。違反者は男性が全体の94.0%を占める156人、女性が6.0%の10人、海外からの旅客が83.7%の139人、マカオ市民が15.7%の26人、海外労働者が0.6%の1人。
マカオ政府はVIPルームについても、マスゲーミングフロア同様の喫煙ルームを設置するかたちでの禁煙化を実施する予定。このほか、増税によるたばこ製品の値上げや免税持ち込み範囲の縮小などの施策も相次いで講じられおり、愛煙家を取り巻く環境は厳しさを増している。