マカオカジノ6社の2016年業績出揃う…合計利益約4千億円

マカオのカジノ運営ライセンスを保有する6社の昨年度(2016年1〜12月期)の業績が4月26日付のマカオ政府公報に掲載された。

マカオのカジノ売上は長く低迷が続いたが、昨年後半から回復が進んだことを受け、収益の改善につながった社もあり、6陣営合計の利益はおよそ290億パタカ(日本円換算:約4014億円)に達した。

マカオ半島を主な拠点とし、「リスボア」ブランドのカジノ施設で知られるSJM社のカジノ売上は、前年から14.8%減の427億パタカ(約5927億円)で、調整後EBITDAは33億パタカ(約458億円)。税引後利益(純利益)は28億パタカ(約389億円)、グループ全体の税引後利益は25億パタカ(約347億円)。

マカオ半島で「スターワールド」、コタイ地区で「ギャラクシーマカオ」などの大型IR(統合型リゾート)を展開するギャラクシーカジノ社の売上高は3.3%増の522億パタカ(約7245億円)。株主に帰属する純利益は71億パタカ(約985億円)。同社マネジメント層基準計算によるカジノ売上は510億パタカ(約7079億円)。

マカオ半島で「サンズマカオ」、コタイ地区で「ヴェネチアンマカオ」、「サンズコタイセントラル」、「パリジャンマカオ」(16年下半期開業)などの大型カジノIRを展開するヴェネチアンマカオ社の売上高は2.3%減の534.9億パタカ(約7424億円)、株主に帰属する純利益は15.0%減の104.3億パタカ(約1448億円)。

マカオ半島で「ウィンマカオ」、コタイ地区で「ウィンパレス」(16年下半期開業)の大型IRを展開するウィンリゾーツ(マカオ)社の売上高は15.7%増の288億パタカ(約3997億円)、調整後EBITDAは9.1%増の53億パタカ(約736億円)。カジノ売上は14.9%増の212億パタカ(約2942億円)。利益は21.6億パタカ(約300億円)。

マカオ半島で大型IR「MGMマカオ」を展開するMGMグランドパラダイス社の売上高は15.8%減の184.9億パタカ(約2566億円)、調整後EBITDAは3.7%減の46.3億パタカ(約643億円)、利益は2.4%減の31.6億パタカ(約439億円)。

コタイ地区で大型IR「シティ・オブ・ドリームズ マカオ」及び「スタジオ・シティ マカオ」、タイパ島で「アルティラマカオ」、マカオ半島を中心に「モカ・クラブ」ブランドでスロット専門カジノを展開するメルコクラウン(マカオ)社のカジノ売上は346億パタカ(約4802億円)、利益は35.6億パタカ(約494億円)。

ちなみに、昨年通期のマカオのカジノ売上は3.3%減の2232.10億パタカ(日本円換算:約3兆0981億円だった。

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  このほどマカオ政府財政局(DSF)が公表した最新統計によれば、今年(2025年)3月の住宅売買・…
  2.  マカオ政府旅遊局(マカオ政府観光局/MGTO)は4月15日、同月17日から20日まで、日本の東京…
  3.  国際展示会大手のリード・エグジビションズ(RX)は4月16日、今年(2025年)5月7日から9日…
  4.  澳門海關(マカオ税関)は4月15日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対する監察体制を維持す…
  5.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで4月14日から20日まで卓球シングルスの国際大会「…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年4月号
(vol.142)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun