マカオのカジノIR併設ホテルの客室で発生した強盗傷害事件の容疑者逮捕

マカオ司法警察局は4月30日、同月21日午後7時頃に新口岸地区にあるカジノIR(統合型リゾート)併設のホテル客室で発生した強盗傷害事件の容疑者として中国本土出身の男(29)を逮捕したほか、背後には少なくとも7人から成る犯罪組織が関わっている可能性があると発表した。同局では、逃亡中の仲間と奪った現金の行方を追っているとしている。

警察発表によれば、被害者は旅行社勤務のマカオ人男性(30)で、母親と合同でカジノフロア内でギャンブラーを対象とした香港ドルと人民元の両替サービスを提供していたとのこと。

被害者は、事件当日の午後6時頃、見知らぬ男から電話を受け、200万香港ドル(日本円換算:約2872万円)の両替を依頼され、母親と共に指定場所のホテル客室を訪れたところ、突然部屋の中にいた3人の男から頭部を殴られ、ペッパースプレーをかけられた。その後、3人は被害者親子の口を粘着テープで塞ぎ、手足を縛った上、被害者が合弁事業に必要な資金として持参したの現金を奪って逃走したという。親子は自力で脱出し、ホテル警備員を通じて警察に通報した。

今回逮捕された男は被害者を電話で呼び出し、部屋で待ち伏せする3人を手配する役割を担い、成功報酬は3万香港ドル(約43万円)だったなどと供述しているとのこと。

マカオでは、4月にホテル客室内における現金やゲーミング(カジノ)チップ両替時の強盗事件が3件発生しており、警察では今回の事件との関連も含めて捜査を進めているとした。

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

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