マカオの旅客総消費額16.6%増…17年第1四半期=1人あたり平均消費額増とインバウンド増によるパイ拡大で

マカオは人口約65万人、面積約30平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

昨年(2016年)通期の累計訪マカオ旅客数は3095万0336人で、前年の同じ時期から0.8%増。このうち中国本土旅客は0.2%増の2045万4104人で、全体の66.1%を占めた。年間訪マカオ旅客数が3000万人の大台を突破するのは3年連続のこととなる。今年第1四半期(2017年1〜3月)の訪マカオ旅客数は787万2461人で、前年の同じ時期から5.6%増。このうち中国本土旅客は7.6%増の531万7678人で、全体の67.5%を占めた。

マカオ政府統計調査局は5月19日、今年第1四半期の旅客消費調査(ギャンブル消費を除く)を結果を公表。総消費額は前年の同じ時期から16.6%増、昨年第4四半期から9.0%減の134.6億パタカ(日本円換算:約1868億円)だった。このうち、宿泊を伴う旅客の総消費額は前年の同じ時期から19.6%増の106.0億パタカ(約1396億円)、日帰り旅客は6.7%増の28.6億パタカ(約397億円)。

旅客1人あたりの平均消費額は前年の同じ時期から10.5%増、昨年第4四半期から6.6%減の1709パタカ(約2万3712円)。国・地域別では、訪マカオ旅客の大半を占める中国本土旅客が前年の同じ時期から13.6%増の2002パタカ(約2万7778円)、中国本土個人旅客に限ると5.4%増の2154パタカ(約2万9887円)。その他、シンガポール旅客が11.6%増の1825パタカ(約2万5322円)、マレーシア旅客が0.4%増の1625パタカ(約2万2547円)、台湾旅客が1.8%増の1607パタカ(約2万2297円)とプラスだった一方、オーストラリア、米国、英国旅客は減少となった。

宿泊を伴う旅客1人あたりの平均消費額は前年の同じ時期から6.8%増の2696パタカ(約3万7407円)、このうち中国本土旅客は7.4%増の3111パタカ(約4万3165円)。日帰り旅客の1人あたり平均消費額についても9.6%増の725パタカ(約1万0059円)だった。

消費の内訳については、ショッピングが43.7%、宿泊が26.9%、飲食の21.3%で大半を占めた。旅客1人あたりのショッピング消費は10.4%増の747パタカ(約1万0365円)で、内訳は食品系土産が4.5%増の233パタカ(約3233円)、化粧品及び香水が36.9%増の201パタカ(約2789円)。渡航目的別では、コンベンション・エキジビションを目的とした旅客の1人あたり平均消費額が最も高く、4.9%増の3286パタカ(約4万5593円)、次いでショッピング目的が19.0%増の2468パタカ(約3万4244円)。旅客全体に占める割合はコンベンション・エキジビション目的が0.2ポイント増の0.5%、ショッピング目的が1.1ポイント減の10.8%。

マカオ随一の観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)=2016年7月-本紙撮影

マカオ随一の観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)=2016年7月-本紙撮影

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