粉ミルク不足が社会問題化

近日、マカオで乳児向け粉ミルク不足が深刻な状況となっている。市内のドラッグストア等の販売店では在庫切れが続いており、中でも1歳未満の乳児を抱える家庭の間で不安が広がっている。この問題に対し、政府も本腰を入れて問題解決に向け動き出した。

マカオ政府消費者委員会では粉ミルク販売業者にマカオ市民向けホットラインを開設して緊急時のストック確保と供給を要請するなどの対策を講じている。また、政府衛生局では品薄状態が続く一部ミルクブランドのユーザーに対し、医師、看護婦に相談の上で別のブランドへと変更するよう呼びかけている。

粉ミルク販売業者によると、マカオ向けの供給については十分な量を確保できているという。しかし、中国本土からマカオへ「買い出し」にやって来る個人、業者などによって大量に買われ、域外へ持ち出されてしまうことから、マカオ市民が買えないという事態だ。

中国本土では「香港やマカオで流通している粉ミルクは安全」と信じられる傾向があるという。また、人民元の価値が高まっていることも要因。香港でも同様の問題が発生している。

今後、春節(旧正月)休暇シーズンを前に、買い置きなどの需要がさらに高まるとみられ、マカオ政府では部門を横断した連携で対策に取り組むという。なお、現時点では買いだめや便乗値上げ行為は報告されていないという。

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