マカオ、通貨供給量下落に転じる=17年4月貨幣・金融統計
- 2017/6/5 10:43
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は6月5日、今年(2017年)4月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。
【マネーサプライ】
流通貨幣が0.7%上昇、通知預金が3.4%下落となり、M1は前月から2.6%減少。準通貨負債は0.4%下落、通貨供給量M2は0.7%減少の5435億パタカ(日本円換算:約7兆4921億円)となった。前年同月との比較では、M1が17.2%、M2が15.5%のそれぞれ上昇。通貨ストラクチャーについては、M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが31.9%、香港ドルが53.0%、人民元が3.9%、米ドルが9.1%。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から0.7%減少の5294億パタカ(約7兆2977億円)、非居民による預金は4.6%減少の2606億パタカ(約3兆5923億円)、公共部門の銀行システムへの預金は0.2%増加の1839億パタカ(約2兆5350億円)で、これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は1.6%減少の9739億パタカ(約13兆4220億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ21.1%、50.5%、3.6%、22.6%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月から0.5%上昇の4223億パタカ(約5兆8200億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ29.8%、64.9%、0.4%、4.3%で、金額にして1260億パタカ(約1兆7365億円)、2741億パタカ(約3兆7776億円)、16億パタカ(約221億円)、180億パタカ(約2481億円)。対外部門への融資は前月から2.3%増の4018億パタカ(約5兆5375億円)。マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ1.8%、27.1%、10.9%、53.3%で、金額にして70億パタカ(約965億円)、1089億パタカ(約1兆5007億円)、440億パタカ(約6064億円)、2141億パタカ(約2兆9505億円)。
【預貸率/不良債権比率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は4月末時点で前月末から0.6ポイント下落の59.2%。非マカオ居民含む総体預貸率は2.5ポイント上昇の84.6%。不良債権比率は横ばいの0.2%。