マカオ当局、学校教育で「北京語」使用強制しない方針示す…ポルトガル語と英語にも重点

マカオは1999年12月20日にポルトガルから中国へ返還されて以降も中国語とポルトガル語が公用語となっている。マカオにおける中国語は書き言葉が「繁体字」、話し言葉が「粤語(広東語)」で、中国本土の「簡体字」と「普通話(北京語)」とはいずれも異なる。

近年、マカオの教育行政を管轄する教育・青年局(DSEJ)は語学教育を重視する政策を打ち出しているが、学校教育で使用する中国語が繁体字から簡体字に、広東語から北京語に置き換えられるのではないかという懸念も広がっているようだ。

DSEJは6月13日にプレスリリースを発出し、政府の語学教育重視政策は学生の広東語と北京語の両方のスキルを高めるのが目的で、ポルトガル語及び英語といった外国語についても同様とした。また、政府として広東語及び繁体字を重視しており、学校に対して中国語及びその他の科目の授業を北京語を使用して行うことを強制したり要求するものではなく、北京語教育の方法については学校が自主的に決めることができると強調した。

DSEJでは、学校に対してマカオの学生が広東語と北京語のほか、ポルトガル語または英語の両方またはいずれかの外国語を流暢に操ることができるマルチリンガルの養成をできるようサポートしていくとしている。

マカオ政府教育・青年局が掲げる語学家庭改革目標に関する資料(画像:DSEJ)

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