マカオ、KYC対応型ATM導入スタート…中国発行キャッシュカード利用者向けに顔認証など要求

マカオ政府は今年(2017年)5月、中国本土の銀行が発行したキャッシュカードを利用したマカオの銀行ATM(現金自動預け払い機)における引き出し取引について、本人確認を強化する方針を明らかにした。

具体的には、KYC(Know Your Customer)と呼ばれる顧客確認プログラムを搭載したATM機を設置し、中国本土の銀行が発行したキャッシュカードを使って現金の引き出しを行う際に身分証の提示と顔認証で本人確認を行うというもの。

マカオ政府経済財政庁長官事務所が6月29日に発表した内容によれば、同月26日時点で686台のKYC対応型ATMが稼働しているとのこと。今後、順次KYC対応型の普及が進むものと予想される。

なお、KYC対応型ATMで身分証の提示と顔認証による本人確認が必要となるのは中国本土発行のキャッシュカードを利用する場合のみで、その他の国や地域発行のものは対象外。

マカオ政府では、KYC対応型ATMを導入する理由について、マネーロンダリング(資金洗浄)防止対策措置であると説明している。

マカオのATM(資料)—本紙撮影

マカオのATM(資料)—本紙撮影

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