マカオ、通貨供給量上昇に転じる=17年5月貨幣・金融統計
- 2017/7/5 15:55
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は7月5日、今年(2017年)5月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。
【マネーサプライ】
流通貨幣が0.9%下落、通知預金が0.7%上昇となり、M1は前月から0.4%増加。準通貨負債は2.1%上昇、通貨供給量M2は1.9%増加の5538億パタカ(日本円換算:約7兆8222億円)となった。前年同月との比較では、M1が14.2%、M2が16.6%のそれぞれ上昇。通貨ストラクチャーについては、M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが31.3%、香港ドルが52.9%、人民元が3.9%、米ドルが9.8%。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から2.0%上昇の5398億パタカ(約7兆6244億円)、非居民による預金は0.9%増加の2631億パタカ(約3兆7162億円)、公共部門の銀行システムへの預金は0.9%増加の1856億パタカ(約2兆6215億円)で、これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は1.5%上昇の9885億パタカ(約13兆9621億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.7%、51.9%、3.6%、21.6%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月から0.6%上昇の4248億パタカ(約6兆0001億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ30.0%、64.6%、0.4%、4.4%で、金額にして1273億パタカ(約1兆7981億円)、2744億パタカ(約3兆8752億円)、17億パタカ(約240億円)、187億パタカ(約2641億円)。対外部門への融資は前月から3.9%増の4174億パタカ(約5兆8947億円)。マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ1.7%、27.6%、10.4%、52.8%で、金額にして73億パタカ(約1031億円)、1153億パタカ(約1兆6283億円)、435億パタカ(約6143億円)、2205億パタカ(約3兆1140億円)。
【預貸率/不良債権比率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は5月末時点で前月末から0.6ポイント下落の58.6%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.6ポイント上昇の85.2%。不良債権比率は横ばいの0.2%。